第12回全国障害者スポーツ大会「ぎふ清流大会」は10月13日(土)~15日(月)の3日間、岐阜県内で開催され、埼玉県選手団100名(選手58名、役員42名)が参加しました。
開会式は13日、岐阜メモリアルセンター長良川競技場に皇太子殿下をお迎えして開催され、南から北へ47都道府県20政令市の計67選手団が入場行進をしました。埼玉県選手団は旗手を務めたボウリング競技の星野正彦選手を先頭に入場し、代表行進した選手、監督ら55名は、埼玉県旗やコバトンをモチーフとした小旗を振りながら元気一杯行進をしました。
13日午後からは競技が開始され、埼玉県選手団は陸上競技、水泳、アーチェリー、卓球、フライングディスク、ボウリングの6個人競技に出場。練習の成果を発揮し、金メダル24個、銀メダル23個、銅メダル24個を獲得しました。また、陸上競技で1種目、水泳で4種目の大会新記録を埼玉県の選手が樹立しました。岐阜県では実施本部員、ボランティアの方々に暖かく迎えていただき、他県の選手や岐阜県の方々との交流も大いに図られた大会となりました。
以下、今大会に参加した選手・役員から大会に参加しての感想をいただきました。
陸上競技 井田信行選手(出場種目:ソフトボール投、ジャベリックスロー)
「初めての全国大会に行って、ぼくは緊張してコーチの話を聞けなかったり、言われたことを忘れてしまったりしました。でも、他の人は競技中でもリラックスしていてびっくりしました。ソフトボール投げではメダルを取れず悔しかったですが、初日に頑張ってジャベリックスローで3位に入りメダルが取れ、自分の力を出し切れたと思います。試合中に埼玉県のチームのみんなが応援してくれたおかげで頑張れたのでよかったです。」
陸上競技 小谷野莉沙選手(出場種目:ビーンバッグ投、スラローム)
「ビーンバッグで銀メダルをとりました。とってもうれしかったです。スラロームも銀メダルをとりました。とってもうれしかったです。」
陸上競技 斉藤八千代選手(出場種目:400m、800m)
「ぎふ清流大会では、ボランティアの方々と仲良く過ごし、たくさん話をしたり、私たちのことを応援してくれてうれしく思いました。初日の400mでは、始まるまでとても緊張しましたが、埼玉県の皆さんのおかげで力が湧き良いスタートを切ってレースができました。今まで練習してきたことが、この大会で発揮できて良かったです。これからもさらに記録更新を目指して練習頑張ります。」
陸上競技 柴﨑潤一選手(出場種目:ソフトボール投、ジャベリックスロー)
「第10回、11回、12回全国障害者スポーツ大会で、私は競技を通していろいろと学ばされたり、改めて人の優しさや思いやりを感じることができました。ありがとうございました。」
陸上競技 村岡桃佳選手(出場種目:100m、200m)
「今回ぎふ清流大会に参加し、たくさんのことを学ぶことができました。レースの際にはとてもよい緊張感の中走る事ができ、良かったと思います。自分の中で納得のいく走り、記録は出ませんでしたが、今後の課題なども見えてきたので、生かしていきたいです。たくさんの方々にサポートしていただいた6日間。その方々への感謝の気持ちを忘れず今後も練習に励みたいと思います。
この大会に参加することができ、本当に良かったです。」
陸上競技 八尾陽夏選手(出場種目:100m、ソフトボール投)
「スポーツ大会はとても楽しく勉強になりました。また、予選とは違う緊張感がたまらなかったです。地域柄がでていておもしろかったです。また出たいと思いました。将来の可能性が大きくなったような気がしました。ありがとうございました。」
陸上競技 浅川美紀コーチ
「私は今回、陸上競技(知)のコーチとして初めて参加させていただきました。3日間の熱戦の中、全力で競技をする選手たちの姿を見て、胸が熱くなる思いでした。様々な思いの中出場した第12回全国障害者スポーツ大会は幕を閉じましたが、選手の皆様には、また次の目標に向かって走り出してほしいと思います。また、日頃選手を支えてくださっている保護者の皆様、応援ありがとうございました。今回の大会を通して、スポーツに親しむことの素晴らしさを改めて感じていただけたら幸いです。」
陸上競技 岩切三千代コーチ
「陸上のコーチとして2回目の参加をさせていただきました。前回は慣れないことの連続で、あっという間に過ぎ去ってしまいました。今回も時間に追われる日々でしたが、その中でも、選手の一生懸命な姿や笑顔、悔しさが感じ取れてとても感動し、楽しめました。また、全国のレベル、技術を見れて私自身の勉強になりました。介助者としてピットに入ると、応援の声がたくさん聞こえて、団結力を感じてますます陸上競技を頑張って盛り上げていきたいと思いました。また、今回の反省を活かしていきたいとも思います。とても貴重な体験をありがとうございました。」
陸上競技 木皿優コーチ
「私はこの大会に初めてコーチとして参加させていただきました。振り返ると、初めは不安の方が大きく、緊張してしまいベストを尽くすことが出来なかった部分が多くあったように思います。しかし選手の皆さんや役員の皆さんとコミュニケーションを取るうちに、緊張もほぐれ、自分なりに一生懸命に頑張ることができました。
今回の大会で最も印象に残っていることは、試合を終えた選手の皆さんが悔しがっていた姿です。「自己記録が更新できなかった」とか、「不本意なメダル獲得であった」とか理由は様々ですが、悔しがっている姿を何度か見かけることがありました。全国障害者スポーツ大会の目的の一つとして「障がいのある方が競技を通してスポーツの楽しさを体験する」ということが挙げられていることから、私はもっと楽しく競技を行うことができるような大会を想像していましたが、実際はそうではなくて全力で競技に取り組む選手のまなざしは健常者の全国大会となんら変わりありませんでした。また、そういった姿に幾度となく感動させられました。
障害者のスポーツは軽視されがちですが、そういった選手たちの真剣な頑張りを多くの方に見てほしいと感じます。また、そのような感動を生みだす選手たちを支えた「埼玉県選手団」というチームの中でお仕事できたことを本当に嬉しく思います。選手の皆さんには、この大会をきっかけとして、是非とも競技を続けてほしいと思います。そしてまた共に競技できる日が来ることを楽しみにしています。」
陸上競技 武川真弓コーチ
「今回は2回目の参加であり、前回よりも少し気持ちに余裕を持って参加できました。毎朝早い中、選手はきちんと自分で調整し、体調不良や怪我もなく過ごせたことは非常に安心してみていられました。その分、こちらも自己管理できる余裕がありました。大会中は同じ競技をいろんな区分の方がしているのを見ることで動きの特徴や競技特性を確認でき、勉強になりました。
少し慣れてきたので、次回はコーチングについて勉強してから臨みたいと思います。」
水泳 辻本大輔選手(出場種目:25m自由形、50m自由形)
「監督、コーチの指導やボランティアの方々の支援で、水泳チームが団結し、好成績を収めることができました。ありがとうございました。」
卓球 田邉百合選手
「初めて参加して、本当は2試合だったけど、1試合になってしまってすごく残念でした。でも、金メダルを取ることが出来て、とても嬉しかったです。できたら、また参加したいです。」
ボウリング 星野正彦選手
「県選手団の旗手として開会式の入場行進ができて、少し緊張したけれど楽しかったです。ボウリングでも応援に来てくれた父の前で金メダルがもらえてとても嬉しく、感動しました。」
ボウリング 須田奈津子コーチ
「ボウリングのコーチとして初めての参加でした。選手の中にも4人中2人が初出場でしたが、ベテラン選手の落ち着いた雰囲気、埼玉県選手団のサポートをしていただいた岐阜県職員、ボランティアのみなさんの励ましのおかげで、結果はともあれひとりひとりが良い経験ができたように思います。ボウリング競技では1人は金メダルを、1人は銀メダルを獲得しました。メダル獲得は本人の努力はもとより、チームメイト、家族、応援してくれているすべての人の気持ちがひとつになったからだと思います。
試合終了後「次は東京だ」「明日からがんばる!」とすぐに前向きな言葉を発した選手たち。この気持ちを大切に、1日1日を過ごしてほしいと願っています。長いようであっという間の6日間。たくさんの感動と、かけがえのない時間をありがとうございました。私たち選手団を支えてくださったすべての方々にこの場をお借りし感謝申し上げます。ありがとうございました。」